「……誓は私の王子様なの……?」
ちげーよ。
我慢ならなくなってアイツを押し倒す。
「……ちげーよ」
「…………ちがうの……?」
頼むから、そんな目でみんなよ。
「……逃げろ」
自分で押し倒しといて何言ってんだ俺は。
「……やだよ」
「…んでだよ」
「だって、王子様から逃げるだなんて、こんなおかしな話ないでしょ…」
あくまでも俺の立ち位置は王子様か。
「……はやく逃げねーと…」「……何?」
王子様も捨てがたいけど、それは別の自分に任せる。
「……この狼が襲いに向かうぞ」
「……狼?」
「…ああ。」
「……狼が……何しに来たの?私が待っているのは、王子様だよ?」
「………貴女を助けに来ました」
―…貴女を食べに来ました
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