夕陽が射す教室の中でこのまま時が止まってしまえばいいと思った。
ある日放課後、彼女は職員室に来た。
「お願いがあるんです。少しお話をしてくれませんか?」とそれだけ俺に言ってきた。
内容は、お悩み相談。
今時の中学生が自主的に教師と二人で会話をしようと申し出てくるなんて少し感心した。
今時の女子中学生なんて少し声を掛けただけでセクハラだのロリコンだの言ってくる奴ばかりだからだ。生憎俺は生徒をそんな目で見たことがない、当たり前だ。
しかし。そのときが俺にとっての始まりだった。
前言撤回
不覚にも彼女に恋を抱いてしまった。