四月の終わりの朝は
可愛い野良猫さんの
大きなあくびで始まる
ヤカンに火をつけ
お湯が沸いたら
珈琲を一口、二口と。
そうやって朝を
そっと確かめてみる。
君の髪の匂いと
朝の匂いが混ざるのを
食卓から見届けよう。
君が眠っている
ベッドのシーツが
真っ白なら
なおさら良いだろう。
窓の外から
小鳥のさえずりが
聞こえてくるなら
なおも良いだろう。
そうだ
君を起こさない程度に
ラヂヲをつけよう。
ゆっくりと
ボリュームを
上げて…
君を起こさない程度に…
ゆっくりと、慎重に。
それが朝のはじまり…
四月の終わりのはじまり…