貴博『さて、君大丈夫?何もされてない?』
女『えぇ…何もされてませんよ』
この子近くでみるとかなり可愛いな。
ショートの髪型で女の子にしては高い身長。おまけにスタイル抜群ときたもんだ。
貴博『俺は三年の野中貴博、君は?』
女『……一年の石倉叶呼(いしくらかなこ)です』
ん?石倉?いやまさかな…。
叶呼『そんなことより、あんなの自分だけでもなんとかできるんで、でしゃばらないでくれませんか?』
なんとかする、か…。
貴博『そのスタンガンでか?』
俺は制服のポケットを指さした。
叶呼『っ!…』
貴博『護身用のレベルを明らかに超えてるよな、それ』
叶呼『か、関係ないでしょう?』
貴博『まぁ俺には関係ないがね…』
高校生がもつには危なすぎないか。
貴博『今回のことは俺が勝手に助けたことだから、ね?そう怒らないでよ』
叶呼『勝手にされても迷惑なんです、それに、私は貴方の彼女じゃありませんっつーの!!』
良心で助けたんだが…まさかこんなことを言われるなんて夢にも思わなかったな。