忍び寄る危機にも気づかず、休息をとる4人。
有馬は壁に横たわってすやすや眠っていた。遊び疲れたようだ。
みーくんは明日の決戦の準備をしていた。
しのたく、おかたくは何やら作戦を練っているようだ。
みーくんは隣で寝ている有馬に、呼び掛けてみた。
「有馬…頑張れよ。」
ささやくように、もう1度。
「有馬…頑張れ…?」
みーくんも徐々に眠くなり、その場にコクンと倒れた。
それから、みーくんは夢を見た。
涙、涙の卒業式。
有馬が号泣している。それを見て、自分ももらい泣きしてしまう夢。
あの時は、とっても悲しかったし、辛かったな…。
寝ているみーくんの顔から、涙が溢れた。
卒業式のあと、まだ半べその有馬と一緒に写真を撮ろうとしたけど、徐々にその光景が色褪せていく。
『待って…』
消え始める有馬。
『行かないで…』
…!!
(なんだ…夢か。)
目をゆっくりと開ける。
隣にいる…有馬を起こさないように体をゆっくりと…あれ?
有馬が…いない!
いや…ここは違う場所…
ダクト?非常通路じゃない!
周りには誰も…いや、
人の気配が、明らかにある!
(どこかに、人がいる?)その時、黒焦げの死体たちがみーくんに襲い掛かってきた。
怖い…気持ち悪い…。
みーくんはとっさに非常通路へ逃げようとした。しかし、足をつかまれ、引きずられてしまう。
みーくんは叫んだ。
「助けて!誰か!」