――翼と美弥のマンション
翼「じゃあな、また明日」
美「あ、待って!」
翼が家の中に入ろうとすると、美弥が腕を引っ張った
翼「…っ!?」
美「今日、うちん家に寄っていかん?」
***
翼「邪魔しまーす!!」
「あら、翼君、久しぶりやない」
翼「おばちゃん久しぶりっ!ちょっとお邪魔するな!美弥がどうしても俺と一緒に居たいらしくて」
美「ちゃうわっ!!」
美弥の部屋に入ると翼はいつものようにベッドに座った
翼「で?どうしたんや」
ベッドの向かい側に置いてある勉強机。
美「ううん、別に」
美弥は翼に背を向け、机に向き合ったままつっ立っていた。
翼「…」
何かある時はいつも美弥は自分に背を向ける。そのことを翼はよく知っている
翼「言えよ。そのために俺を呼んだんやろ」
美「…うん」
翼は美弥の細い背中をじっと見つめた。以前なら自分より大きく感じていた美弥が今は小さく感じる。
美「…なんか…さ、解散なんて信じられへんな…って…」
翼「…」