美「なんか、ずっと皆と一緒におれる気がしてた。うちもな、翼みたいにちょっと願ってた。このままずっと変わらず皆でバンド続けてくって。それぞれに夢があって、いつか皆別れていくって…わかってたのに…」
美弥の肩が震える。
翼「美弥…」
美「嫌やなぁ…ずっと…時間なんかとまればいいのに…」
翼はベッドからおりると美弥のそばに寄った。
美「翼…なんで人はずっと同じ場所にとどまれへんの?なんで変わっていくん?…そのうち…うちらも他人みたいになっちゃうんかなあ…今こうやって一緒にいれる時間もいつかなくなるんかなあ…」
翼「…美弥」
美「……!」
突然美弥の頭が翼の左肩に引き寄せられる。
翼「俺とお前は他人なんかにならへん。俺らだけじゃなくて皆もそう。もし居る場所が皆ばらばらになってもずっと仲間や、きっと。それに…俺とお前はなんか、ずっと別れられへん気がする!だから…寂しがるなよ。俺はここにおる」
チビといえば巨人と返されるくらいあった身長差が逆になってる。いつのまに抜かされたんだろう。
そんなことをふと思いながら、自分より少し背の高くなった翼の腕に体を預け、泣いた。