ママだけの夜に(1)

愛菜  2010-05-11投稿
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ママだけの夜に…


いつの夜もパパはいない

正確には生まれた時からパパはいない


保育園に行きだした頃にママに聞いた

どうして僕にはパパが
いないの?



ママは笑いながら言った

いるよ!
一緒に住んでない
だけだよ!


えっ…
幼い僕には意味は
理解できるわけもなく
ママの明るさに
押しきられた


ママは保育園の
誰のママよりキレイだ

パパのいない
不思議さはあるが
正直寂しくはなかった


小学校に上がる時に
ママは僕に言った


今日はパパに
会う日だから
秀(僕)もおいでよ


ママはいつも突然だ

ママは
いつもキレイだ
そして堂々としている


ママは僕が保育園で
イタズラをして
先生に呼び出されて
嫌味を言われても
笑い飛ばす


嫌味は子供にもわかる…

父親がいないから
こんなイタズラを
するんじゃないですか!


そんな時は
ママは笑い飛ばしながら少し寂しそうだ…


パパはママを
悲しませるダメな男だ

会って
僕が一言言わなければ


パパとの初対面を前に
僕は一人力んでいた


〜続く〜



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