月光稀

ユータ  2006-08-25投稿
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二人は村を抜け出し、森を走っていた。まだ火の手が上がっていない森のなかを走る。青年は何度も振り返った。「なぁ…あんたはいったい…月の民って?」
息を切らせて走る青年に海星は肩越しに言った。
「イニシエの国火の国を護りし伝説の一族。聖なる力を持った一族で、世界の混沌を制す力を持つらしい。今の帝国は世界を支配しようとしてる。つまり言い伝えや伝説によって勇者が現れては困るわけだ。そこで月の民や英雄潰しをしているわけ…私は月の民と一緒に戦っていた一族の末裔だ」
「月の民…世界…力?俺にはさっぱり訳がわからないよ」
困ったように首をふる。
「詳しい話は寺に着いてからだ。今はとりあえず逃げるぞ」
村は山の山頂にあった。なだらか斜面を駆けていく二人の耳に羽音が聞こえてきた。



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