――志「聞いたわ。あなた、ピアニストの黒田先生に、一緒に来ないかとお誘いを受けているそうじゃない?」
光「…!」
志「あなたのこともいろいろと知っているの。逃げたそうね。」
光「…」
志「人から批評されれば逃げて、強い後ろ楯ができたら、簡単にそっちへ行くのでしょう。日本に逃げ帰ったあなたを救ってくれた、彼らを捨てて」
光「そんな…うちはっ…!」
志「あら、違うって言うの?どう考えたって、あんなだっさいバンドでキーボードやるより、名のあるピアニストについてった方が輝かしい未来があるじゃない?」
光「バンドのこと、侮辱しないで」
志「あら、ごめんなさい。輝かしい道が見えているあなたにとって、彼らはもうどうでもいいのかと思って。」
***
翼「やっぱりあそこのたこ焼きのおっちゃん、最高やぁ!」
秋「おっちゃんが?」
翼「もちろんたこ焼きも!!!…今度は、全員で来たいな」
翼がつぶいた言葉に、美弥が振り返り微笑んだ。
美「そうやな」
翼「…よし!俺も笑って生きるぞー!…あれ?」
秋「どうしたん?」
翼「あれ、みっきーやない?」
翼が指さした
秋「ほんまや。…誰と話してんのやろ…」