ママだけの夜に(3)
(ママの運転する)車はいつも僕とママの行く
ファミリーレストランに到着した
ママは
かがんで
僕の目線に
合わせて話しかけてきた
…ママはいつだって
大事な話をするときは
ちゃんと目線を
合わしてくれる
秀(僕)
ママを困らせないでね
パパにちゃんと
ご挨拶できるよね
僕は心の中で思った
(もぉ心配性だなぁ)
でもそれだけママが
念を押すってことは
パパのことが大好きで
パパを困らせたくない
ってことは僕にもわかる
僕はドキドキしてきた
…パパって
どんな人なんだろう
車に乗る前は
ママを悲しませる
パパが少し憎かった
でも車の中での
ママの笑顔を見てると
憎らしく思ってた
パパのことが好きに
思えてきた
でもいざ
会う寸前になると
ママのことばかり
気になってた僕が
急にママのことは
関係なく
ドキドキしてきた
自分に気がついた
ママと
レストランの
入口のドアを開けると
奥のテーブルから
パパらしき人が
手を挙げるのが見えた
僕は自分でも
意識してないのに
パパのもとに
駆け出していた!
〜続く〜