──先輩。
私は、これで三回目の春を迎えたよ。
私、沢中結奈。
私が先輩に出逢ったのは、四年前の春。
高校に入ったばかりの私は道で迷ってた…
「体育館って何処なのさー…!!!」
「君…新入生?どうしたの?」
「た…体育館って…何処に行けば良いんですか…?」
「あ、バスケ部入部希望とか!?」
「は…い」
「マジで!?俺、バスケ部の二年なんだ!!案内するよ!」
「マジですか!?…ありがとうございます!!」
「良いってことよ♪」
迷っていた私を優しく案内してくれた。
私は一目惚れだった。
──ガッ
「あ゙あー!!!!!」
「結奈、シュート下手くそ(笑)」
「先輩だって同じじゃん!!」
「結奈ちゃん?なんだって〜?」
「あ…ごめんなさい(笑)」
私がシュートを外すと、からかってくる。
無理を言って、朝練にも付き合ってもらった。
「結奈ー…」
「なんですか?先輩」
「俺等って……付き合ってる?」
「は………??」
突然の告白に驚いた。
その時は、ただ…信じられなかった。
「あ…玉砕?(笑)」
「え……す…好きです////」
「…マジ?////」
「はい…////」
先輩と出逢って、初めての秋。……私達は付き合うことになった。