翼「はあ?裏切りぃ?」
志「ええ、そうよ。あなた達みたいなお遊びのバンドは捨てて、自分の夢を選ぶのよ!」
翼「な…んなわけ…あ…あるかい!」
うろたえる翼。
美「何押されてんの!」
後ろから美弥が翼につっこむ
光「……捨てるわけじゃない…!」
慶「…」
光希のそばにいた慶太郎が何か言おうと立ち上がる。しかし、彼が志穂に歩み寄るより前に、秋奈が志穂の前に立ちはだかった。
翼「おっ?秋奈、なんか言ってやれ!!」
慶「…」
志「なっ…何よ…」
秋「…」
秋奈はまっすぐ志穂を睨んだまま、彼女に近づく。そして…
パァンッ
翼美慶光「!?」
志「な…!?」
左頬を押さえたまま唖然としている志穂。その様子を4人も呆然と眺める。
秋「あんたのバンドがうまくいかない理由…わかる気がする。
あの大会で“負けた”ことで、うちらに恨みでも持ってんのなら、どうだっていい。勝手に恨んでくれればいい。…でも、だったら、“光希”じゃなくて、“うちら”に向かってきなよ!!」
志「…よくも私の顔に!」
翼「秋奈!」
美「…」
右手を振り上げる志穂。そして、その手を掴む別の腕。
?「…もうやめとけ、志穂」