俺には大好きなことがあるそれが《歌》だ
僕が、いつも公園で歌っていると必ず君がきてくれるそれが嬉しくて声をかけてみた
それが俺と君の出会いだったよね
それから次第に俺たちは仲良くなって告白をする気持ちを固めて君を呼んだんだ僕はこのときは少し、
いや、結構自信があった
けど、君からの返事は
『いいえ』
だった
それから君が泣きながら話してくれたんだよね
『私の命はあと、3ヶ月しかないの』
その言葉を聞いて時間が止まった気がした
『私の病気は絶対に助かる方法がないらしいんだ
だから、ごめんね
私はあなたがホントうに好き
だから、だから、あなたとは付き合う事ができない
怖いの
私は今ならこの世界に未練がないからすぐにあの世に行ってもかまわない
けど、あなたと出会って私は
《もっとあなたといたい》
そう、思うようになったんだ
だから今では死ぬのが嫌なの
初めてあなたの歌を聞いた時、ずっとこの歌を聞き続けたいと思ったんだ
だから、あなたは歌手という夢を捨てないでね
最初で最後の愛した人はあなただけだから』
それから君は、俺の前から消えた
淡く短い初恋だった
それから2ヶ月とちょっとたってから一通の手紙が届いたそれは、
君がこの世から消えた
という知らせだった。
それから病院についてから手紙にかいてあった部屋の中にはいると一人の女性が立っていた
それが誰だかすぐにわかった
君のお母さんだ
それから君の色々な話を聞いたよ
それから、息をしていない君と顔を合わせにいったんだ
今までより血の通っていない肌
呼吸をしていない胸
すべてを理解するのに時間がかかった
けど、時間が経つにして実感したんだ
君が死んだ
それから泣いて泣いて泣きまくった。
そして一度歌手という道を捨てた
けど、それを今まで、まったく話さなかったお父さんに止められた
『男なら一度信じた道は最後まで走りきれ
それが彼女の願いだろう』その言葉を聞いて目が覚めた気がした
そうだ。
君が最後に言った言葉
それが《歌手をやめないで》だった
ならば俺は君のために歌おう
君が願った通りに
だから、天国で聞いていてくれ
君だけに贈るラブソング
ずっと君と出会った場所で歌い続けるよ