有希さんが…死んだ…?
頭の中が真っ白になった。
私は、自分の事で精一杯で、有希さんの心を受け止める時間を作らなかった。
嫌な後悔ばかりが、私を責める。
毎日のように彼女がいつも言ってくれた言葉を心の中で忘れないように唱えた。
『あなたは、あなたらしく。そのままで大丈夫。樹莉ちゃん?だから、私は、あなたと友達になったのよ』
この5行の言葉が、私を支える。
だから、私は彼を好きでいようと決めた。
嫌いになる理由もない。
諦める理由もない。
ただ…彼の前では、笑っていようと決めた。
彼が笑えるように。
そして…
久しぶりに会ったかれは、彼女と別れ独りになっていた。
疲れきった彼を前に、私は笑う事は、出来なかった。
でも…やっぱり
心のそこで、嬉しかった。
そんな自分がとても嫌だった。
私は、彼との時間を大切にした。私を見てほしいから。
彼は、曖昧な返事をする。それがたまに傷。
それでも…彼は私の心配をしてくれている。
そして…
彼は私にいった。
「樹莉ちゃん?いつもありがとう。本当に優しいね。こんな僕に。どうしようもない男だけど…。側にいてくれる?」
この5行の気持ちが何にも変えられない大切な言葉。
私は、あなたにどんな言葉を贈れるだろう。
出会ってから…8年。
長い時間だったような、あっという間だったような。
これから、どんな道が待っているのだろう。
彼との道は…。
それでも…
私には、大切な友からの言葉がある。
だから、今は…彼からの言葉を信じて進もう。
私から有希さんへ
『あなたに逢えて本当に良かった。あなたが繋いでくれた縁と愛。あなたが好きでいてくれた笑顔は、届いてますか?』
私から彼へ
『あなたが大好きで時々苦しくなります。だから、ちょっとだけ困らせてごめん。同じくらい苦しくなって欲しいから』
あなたは、どんな言葉を贈りますか??