スカバンburn!!最終章 -85- 俺らは頑張ってへん

きゃしー  2010-05-18投稿
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志穂が振り返ると、彼女の腕を掴んだまま見下ろす伸昭と、その後ろに琢磨がいた。

志「の…ぶ…」

翼「あ゙ぁー軽男!…と“いとこ”。」

琢「何やねん、そのついでみたいな言い方。」

伸「その軽男ってやめてくれへん?」

翼「なんや、いつものカマ男は一緒ちゃうんか?」

伸「たまには琢磨と一緒におってもええやろ?…まったく…秋ちゃんに向かって何してんねん、お嬢。」

志「離してよ!」

伸「…」

伸昭は左手で掴んだ志穂の手で、自分の右腕を叩いた。

志「な…?!」

伸「はい、これが“秋ちゃんの分”ってことで仕返しはおしまい。さあ、帰ろ。」

志「私は、まだっ…!」

琢「もういい加減にしろ!もうええやろ?!俺らのバンドは終わってるんや!」

翼「え…?」

琢「あの大会で俺らのバンドは解散したんや。もう過去にすがんな」

志「…」

伸「ほら、帰ろう?志穂」

伸昭が志穂の手をひく

翼「あ…お前らも頑張ってたと思う!…ただ…」

琢「確かに俺らの努力は完璧やった。でも…理想通りの結果にならないってことは、何かが足りなかったってことや。それは頑張ったとは言われへん。結果がでて始めて“努力”と言えるんや」




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