「真面目って何」
「真剣ってことかな。」
「それって、風俗で女かっておいて、遊んだ後自分を正当化するために、おやじがよくいうセリフじゃない?」
「…」
「私別に愛とか求めてないし、自分を大切にしなさいっていうけど、そしたら誰かが大切にしてくれるの?できる女探している男に言われたくない。私とこんなベッドしかない部屋にいる奴に言われたくない」
幸は一気にまくし立てた。
目の前の正義感ぶった、ふしだらな男をいっこくも早く視界から消したかった。「渋谷にでもいって、やりたくてしょうがない女子高生捕まえて中毒にしちゃえばいいじゃん、寸止してあげれば、皆なんていいお兄さんだろうって感謝されるよ。残念だけど、私は中毒にならないことを喜ぶ人間じゃなくて、中毒を楽しむ人間なんだ。だからさよなら」