話の続きが作れない8

ひびりんの母  2010-05-27投稿
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「…承知しました。ではまた明日うかがいますので、今日のところはお休みなさいませ」
布団を子供の首まで掛け直しながら、話を切り上げようとすると、
『こけこっこ〜!あ〜さが〜きた〜!はいっ!』
キラキラ目を輝かせいきなり歌い出す娘。


「…なんですと?」
『だから明日になったの!はい!つづき!』
「…いやですから、今日はもう遅いですから本当に明日になったらつづきを」
『やっぱりママ○○○のこと好きじゃないんだ…いつもそうだもん、なんだかんだ理由つけてさ…遅いからじゃなくて、ほんとは自分が早く寝たいだけなんでしょ…』

うっ…。

そうなのだ。
(もう遅いから)と適当な所で話を切りあげてしまったりすることがよくある。
でも本当は自分が眠たいからなのです…!ごめんなさい神様…!

子供はするどい。
しかも、すねる時の言動はとても小学生とは思えない。
例えば、テレビに気をとられて上の空でいたりすると、
『テレビ見ないで○○○のこと見て!』
とか、
遊んでくれとせがむ子供を無視して腹筋運動に精を出していたりすると、
『○○○と腹筋どっちが大事なの!』
とか。
男ではなくても、こんな言い方をされるとついつい…。

「…何言ってるの、好きに決まってるでしょ?分かった、お話のつづき、もう少しだけね?」
『やった!』

…この子の彼氏になる人は苦労するかも。


『はい夕方!キキ〜ガシャ〜ン!ピーポーピーポー!はい死んだ!つづき!』
「…早っ!…え〜○○○様、お目覚めになりましたか?お迎えにまいりました」
『…ここは…どこ?』

なりきってる。

「ここはあの世の待合室でございます」
『ええ〜!まだ天国じゃないの?』
「まだですよ。色々準備がございますから」
『なんだ…早く天国に行って神様に頼んで天使にしてもらいたいのに』


ああそうだった。
なぜだか分からないが、この子は天国に行けば天使にしてもらえると信じていたんだっけ。
サンタの存在は鼻で笑うくせに、天国の存在は頑なに信じているのだ。
痛みさえなければ死ぬのは平気、というのはこのためだったのか。

『これからどうするの?』

…これからどうするって?死んであの世の待合室にいるとなれば、そりゃ次はやっぱりアレでしょう…?

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