雪との日々(5)
雪と僕は
ゆっくりかつ継続的に
ビールを次々と
空けていった
ボーイも
理沙が移籍し
僕の来る回数が
減っていた矢先だけに
マメに動き
僕の大好きな
王将の
餃子や唐揚げを
買ってきてくれる
三時間で
雪と僕は
1ケースのビールを
飲み干した
雪は酒は強く
店では滅多に
酔わなかったが
さすがに
べろんべろんに
なってきて
僕以外のお客の接客に
あたりだした
雪はだいたい
一時間ワンセットの
店で常時4〜5本は
指名がダブっていた
つまり僕の側にいるのは一時間で10分程度
わかってはいたけど
さすがに
少し不満になってきた
雪の接客は
きっちりしてて
恋愛モードは
持ち込まないが
雪に少しイジワルを
したくなった
雪さあ…
付き合ってて
店来ても俺一人の
時間が多くて
つまんないよ
雪は…
いきなりキスしてきた
ゆっくりと濃厚に…
そしてマイクをもって
叫んだ
ウダウダゆうな
私(雪)は
うのっち(僕)が
好きなんやから
・・・・・・・
店は一瞬静寂に
包まれたが
すぐに拍手喝采となった
雪の客も
喜んで拍手している
雪はお客に
愛されてる
素晴らしい
キャストだった
〜続く〜