四章 絆 後
次の日の朝、学校へ入ったとたん桜ににらまれた。
「お、おはよう・・・。」
葵、光、成海、楓は普通に返事をしてきたのに何故か桜にだけ無視された。
「ど、如何したの?」
成海にそーと聞いてみた。成海は人の心を読めるから。
「うーん・・・なんか鈴奈に楓とられて悔しいって言うか・・・憎いって言うか・・・。」
成海の読心術(なのかは不明)は滅多にはずれない。
「そ、そんなぁ〜。」
楓を好きなことは分かってたけどさ・・・こんなにも楓のことが好きだったなんて・・・。
遊びかと思ったのに・・・。
思わぬ結果に身震いさせる。
「楓くぅ〜ん♪♪鈴奈なんか辞めて桜と一緒にどっかいかない?」
桜は堂々と楓にくっつく。
楓も慣れた手つきで虫みたいに追い払う。
「桜もやられたねぇ。鈴奈に勝てるはずが無いのに。」
成海は調子に乗って鈴奈に言う。
あ〜もぅ〜。ホント調子狂うなぁ。
「鈴奈、ちょっと昼休み屋上に来て。」
桜が珍しく私を呼んだ。
まぁ・・・顔が怖いから、たぶん楓のことだと思うけど・・・。
でも断ったら又あれだし・・・。
「う、うん。」
一様OKした。でも・・・なんかありそうだな。