ほっぺキングダム 49 〜訪問者。空から。〜

るー6  2010-06-01投稿
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おかたくは、有馬の痛々しい姿に無関心なようで。いや、きっと朝に弱い人だから、まだ眠いんだろ。
「よし!おわった」
「サンキュー!みーく…イテテ?」
「大丈夫?マジで。」
みーくんの肩を借りて、やっと立つことが出来た。
みーくんの心配も、
「全然大丈夫。」
有馬のプライドで跳ね返すだけだった。
すると、有馬の母が、
「朝ご飯出来たよ。高橋くんも、おかたくも、下に降りて食べな。」
「えっ…。」
2人は驚いた。
「いいから。有馬。案内してあげてね。」
「ウィッス。」
母親は出ていった。優しい人だなあと感じられる人だった。
「本当にいいの?ごはんまで。」
「ああ。大丈夫。」
2人は、かたじけないというか、申し訳ないという気持ちで一杯だったが、甘える事にした。
食事はとても会話が弾んで楽しかった。
「さて、今日もトレーニングすっか。」
有馬は食べおわると、すぐさま外へ出た。
「みーくん、おかたく、早く!」
「今いく!」
扉を開け、外に出たら、
「ん?」
有馬は首を傾げた。
「何か…おかしくないか?」
「特に…ないんじゃ…あっ。」
おかたくは分かったようだ。みーくんもすぐに分かった。
時が…止まっている。
「俺…家のなか見てくる。」
有馬は家の中を見たが、すぐに戻ってきた。
「ダメだ…動いてねぇ…」「どういうこと?」
すると、空から何者かが…降ってくる?
「みんな!逃げろ!ここに落ちるぞ!」
有馬たちはとにかく遠くへ逃げた。
地響きがするくらいの落ち方だった。
砂埃の中に、見えてきた人影…。
「誰が来たんだろう…。」おかたくは気になって先に行こうとしたが、有馬に止められた。
「俺が最初に見てくる。もしかしたら敵かも知れねぇ。」
「誰が敵だって?」
聞き覚えのある声…それは…。
「しのたく?」
みーくんが呟く。
「ああ。君たち。よくこの術に巻き込まれなかったね。」
…しのたくだあ!
みんな一斉に抱きついた。「どうして?どうしてお前生き返れたんだよ。」
「あの世で、ずっと生き返る術を研究してた。やっと成功した。」
しのたくは、汗びしょびしょ。相当苦労したようだ。「で、この術は誰が?」
みーくんが聞くと、
「空にぃだ。またあいつらが…動き出す。」

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