想いは君へ

@ふう  2006-08-27投稿
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私はいつもこのキツイ坂を自転車で上って部活へ向かう。
でも、あまり苦じゃない。
吹奏楽部だが、体力は同級生の部員の仲では一番だろう。
私はこの坂を上るのが毎朝毎朝楽しみなのだ。

坂を上りきったところに、
カップルがよく風景に合ってない大きな丸太に座って
イチャイチャしている。

私はこれを見ると無性にテンションが上がる。

でも今日は違った。

丸太には見たことのある顔が座っていたから。

しかも、イチャイチャするわけでもなく・・・。
彼女は幸せそうな顔してるのに、彼は・・・

無表情。

彼だけ倦怠期か?

よく顔を見ると、バランスを崩すぐらい衝撃が走った。

そのカップルの正体が
私のパートのリーダーの永嶋先輩と、
フルートの部一の美人、田中先輩だったからだ。

目を合わせないように、去ろうとしたら、
全く間が悪い。
永嶋先輩が声をかけてきたのだ。助けを求めるように・・・

「瑠璃ちゃん!!」

「はう!!こんにちはさようなら!!」

私は混乱してしまって慌てて一通り意味不明な挨拶を述べて、
自転車を飛ばして、学校へ向かった。

ああ・・・どうしよう。
部活で合わせる顔が無い。

この夏休み一番の衝撃だった・・・。



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