『昔のままでいたかったな』
俺とお前が‘最後の日’にそう言って笑いあってから‘最後のサヨナラ’をしたんだよな。
昔の俺たちは自分達でもわかるくらいラブラブカップルだった。
‘昔は’だけどな
別れた理由は簡単だ。
ただ単に、二人の我慢の限界だったから。
会えない時間が不安を呼んで
会えない時間が疑いの気持ちを覚えさせた。
昔はラブラブでも最後になったらなんでもなかったように別れれた。
俺は恥ずかしかったからいえねぇけど、俺は本当にお前が好きだった。
だから最後のサヨナラをした後の今でもお前しか見えねぇよ。
代わりの女なんか出来る気がしねぇよ。
やっぱり、最後の最後まではだいじょーぶだったけど、やっぱり振り返って君の姿が見えないと急に涙が溢れだした。
止まらなかった。
お前の前ではかっこよく終わらせることができたかな??
もし、まだ間に合うなら今すぐに振り返って君の腕をつかみ、俺の側に抱き寄せたい。
その時に不意に後ろから声がして振り返るとお前が、
『やっぱり私にはあなたしかいない。
もし、まだ間に合うならもう一回やり直して。』
そう言ってくれたんだ。
それから俺はお前の腕をつかみ、俺の側に抱き寄せて
『俺もだよ。
俺にはお前しかいない。』
そう言うと、君は泣きながら笑ったんだ。
その綺麗な笑顔はこの先ずっと忘れない。忘れられないよ。
この先ずっと大事にするから、俺の側にいてくれよ。もう離さないからな。