「おぅ!やってやろーじゃねぇか?」
有馬は1人で気合いを入れた。また…乗ってくれない…。
4人はダクトへと向かった。
「ここから一気に降りるよ。」
有馬は苦しそうな顔をした。
「やっぱり、足とか痛い?」
みーくんが囁くと、有馬が頷いた。
「有馬、ハシゴ降りられないみたい。足痛くて。」
みーくんはしのたくに言ったら、呪文を唱えた。
有馬の体が一気に急降下?「うわあああああ!」
地下3階までたたき落とされた。
「ごめん。まだこの術、攻撃用だから。サポート用じゃないんだよね?」
「もっと丁寧に降ろせ!マジ痛い…?」
しのたくも、さすがにやりすぎたと思ったのか、また呪文を唱え、有馬の筋肉痛を治してあげた。
「え…筋肉痛が。」
有馬はしのたくに、「ありがとう。」と言った。
「そこで待ってて。」
しのたく達も、おり始めた。
「この先が、人体洗脳室。」
有馬は知ったかぶりした。「違う。この先は人体洗脳室…へとつながる廊下!」しのたくは付け加えた。
「別にいいじゃねぇか。そんくらい。」
すると、しのたくは扉に耳を傾け、中の状況を確認している。
「…大丈夫か?」
有馬は心配する。
「ああ。」
しのたくは扉を開けた。薄暗い廊下には、不気味な程誰もいなかった。
人体模型が廊下の隅に並木道の様に並んでいる。
有馬は怖いものが苦手なので、この時は、みーくんの後ろに隠れた。
するとおかたくが、
「まさか…人体模型の中に、隠れてたりするかも。敵。」
しのたくは、恐る恐る人体模型を蹴飛ばしてみる。
「誰も…いないようだよ。」
「蹴飛ばす音で、普通隠れていたら声出すもんね?」おかたく納得。
4人はだんだん廊下の奥へと進んでいく。まるでお化け屋敷のようだ。みーくんも少し怖くなってきた。
有馬はすげぇ震えてた。
「ねぇ。こんなの動かないんだし…」
みーくんがなだめても、
「だ…だだだだだけどさ…俺…こここここういうのの…」
みーくんはダメだと思った。有馬はみーくんにしがみ付いている。
すると、廊下の奥に、重そうな扉が現れた。
「これが…人体洗脳室?」