「でも・・・このままじゃぼくの気が済まないんだ。食事だけでもご馳走させてくれないかな?」
辺りには無数の肉片が転がっていた。
誰もこの悲惨でグロテスクな現場で女性を食事に誘ったりはしないだろう。
多分・・・世界中でぼく以外。
「プッ」彼女は突然ふきだした。
「あなたって変な人ね。」
「世の中に変じゃない人間なんていないよ。」
ぼくはそう言い彼女は笑った。
「何か食べたいものはある?」
「そうね・・・たまにはハンバーグが食べたいわ。」と彼女は言った。
やれやれ・・・ハンバーグなんて今は見たくもなかった。