ゲームが好き。
働くのは嫌い。
ネットが好き。
動くのは嫌い。
だから、部屋から余り出ない。
飯は親が勝手に持ってくる。
トイレは2階にもあるし。
だから不便しない。
働かなくても問題はない。
今ハマっているゲームは、サイ○ント○ルだ。
特に地下水道エリアがいい。
ゲーム内でも特に暗くて、間違ったルートを進むと壁一面が錆と血脈で赤黒くなっていく。
あの恐怖感がたまらないから、部屋は真っ暗にしている。
こないだ、久々に下に降りたら母親が居て、
『働かない奴は邪神の生け贄になる』
とか言う。
脅してるつもりだろうが、余りに幼稚すぎて呆れる。
まるでゲームだ。
サ○レントヒ○にも、邪神は出て来るが。
とりあえず頭にきたので殴ってやった。
で、すぐに部屋に戻った。
明るいのは嫌いだ。
だからクライアナのような自分の部屋へ戻った。
随分たったな。
時計がないから、時間も分からない。
腹が減って来たが、一向に飯が運ばれてくる気配がない。
頭に来る奴だ。
俺は下へ降りるため、部屋のドアを開けた。
暗い。
もうだいぶ遅い時間のようだ。
俺は階段を降りる。
…階段、こんなに長かったか?
一階に着かない。
ゲームのやり過ぎだろう。壁が黒くなっていく気がする。
おい、待てよ。
壁に、赤い筋が走っているように見えるぞ。
しかも、なんだ、この壁の錆色の…
…いや、錆か…?
…待ってくれ。
『間違って』いるみたいじゃないか。
もう、前も後ろも見えない。
自分自身すら見えないほどだ。
ただ広がっている赤い筋と錆、目の前に続く…
クライアナ。
父:「…また、子作りしないとなぁ」
母:「あらやだ、お父さんったら」
父:「…もう二人なんだ。今日からは名前で呼んでくれないか」
終劇