月光稀

ユータ  2006-08-27投稿
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「それから俺は修業を積んで浄霊師になった。そこに俺達みたいに帝国に潰されていく里や村があると聞いて旅にでたんだ」
「俺の村が最初じゃなかったのか」
囲炉裏に手を近づけて団をとる。森の夜は冷えるのだ。
「いくつもの村を回ったがどれも悲惨だった。まだ襲われていない村や逃げ延びた人もいるらしいが…生存者はお前が初めてだ」
「……」
歯を食いしばりながらカイスは耳を傾けている。
「俺も誓った。こんな帝国をほおっておけるはずがない…そこで寺に戻り師匠に聖法具をいくつかお預かりしたのだ。その護法剣もその内の一つだ」
「俺は…」
「本来聖法具は厳しい修業や膨大な力を持つ物しか使えないはず…護法剣が反応したのはカイスに特別な何かを感じたからなのかもしれないな」
剣を手にとり眺めてみる。手になじむような感覚が今もまだ残っている気がする。
「そこで俺は聖法具を使える者を集める旅をしていたんだ。世界を救った水、火雷、地、そして月の民の中にいる子孫を…」
「子孫?」
「世界を救った民の代表五人の血を受け継ぐ者達を。」



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