その日は何にも言わないで、先生の車が去るまで
校内で一緒に待っててくれた
あたしの家は学校から遠いけど
雅也の家は学校に近い
「ゆうきんちまで送るか?」
それはさすがに悪いと思って
「え、それはいいよ、大丈夫…一緒に居てくれてありがと…」
と言って走り逃げた
携帯が鳴る
雅也からだ
ー今日のはなんだ?話したくないんだったらいいけど、心配だぞ?ー
バスの中だってことも忘れて一人泣いた
ー別になんでもない、心配かけて本当ごめんね?ー
すぐに雅也から返信が来た
ーなんかあったら呼べよ?すぐ助けに行ってやるからー
それを見てまた涙が出た
辛いよ…
雅也はあたしの気持ちに気付かないふりをしてるの?
痛いよ
雅也のことこれ以上好きになりたくないのに
好きになるばっかりだよ
雅也にその気はなくたって
これは思わせぶりだよ…
つづきます