――スタジオ
練習前、他のメンバーをカウンター前の椅子に座って待ちながら、猛は聖二に今朝の話をしていた。
猛「…これで…ええんかなあ」
聖「みっきーが決めたことやねんから、ええんやろ。慶ちゃんに気持ち伝えて、けじめがついた。そうゆうことやろ?あいつの未来に関わることや。こればかりは俺らが口出しするわけにはいかんよ。」
聖二はそう言って立ち上がりちょうどやってきた慶太郎達を笑って迎えた。
聖「遅いで」
美「ごめん、コンビニ寄ってた」
猛「…」
隆「なんや、タケ。浮かない顔して。」
隆一が顔をだす。
翼「よっ隆一!」
隆「呼び捨てすんなや。」
美「あれ?隆ちゃん今日バイトちゃうやろ?なんで…」
隆「ああ、辞めるから挨拶しにきてん」
美「辞める?!」
隆「俺、東京行くねん」
猛「え…じゃあドラマー見つかったん?」
慶「…」
隆「まあな。ただ俺の熱い気持ちを伝えてまだ返事は聞いてへんけど…ダメでもよくても東京でそいつ待ったろうと思って。俺はもう覚悟ある。お前も、引き受けるならそれだけ覚悟持って来いよってな」
慶「…」
そう言って隆一は慶太郎に視線を送ってにやっと笑ってみせた