正しい力。
強い力。
正面からそれを
手に入れたいのなら、
越えなければならない
ものがある。
何事にも、己の前に
何者かはいる。
礎を築き上げた者。
英雄となった者。
自らが目指す何かを
かつて目指した者。
受け継ぐならば、
越えなければならない。
そうして、自らを
『現在』
とし、越えた対象を
『過去』
とする。
そうして、力は
受け継がれていく。
古くから伝わって来た
儀式を通り、
新たな礎と力を
築いていく存在となる。
それが誰であろうとも。
己が貧民で、過去にすべき相手が貴族であっても、
貧民は挑まねばならない。
また貴族も、それを
受けて立たねばならない。
お前が、築き上げた
何かを受け継ぐ意志が
あるのなら、
挑むがいい。
それが正しければ、
相手は必ず受けて立つ。
必ず、壁となって
立ちはだかり、
相応しい者かどうか
見極められるだろう。
それによって破壊が
起きようとも。
己の命が、
託すべき相手の命が
失われようとも。
さぁ、挑め。
壁の高さは、己で
確かめよ。