ほっぺキングダム 67 〜急に敵、襲来…?。残酷な地獄絵図…。何人もの犠牲者が…出てしまった?〜

るー6  2010-06-24投稿
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「…じゃあ、そろそろ行くか?」
有馬はドアを少し開けた。幸い、誰も居ない。
「うし!行くぞ!ついてこい!」
他の4人は立ち上がり、階段を降りていった。

…地下9階から、異様な空気が立ちこめていた。
これは、もうボス戦が近いということなのか、とてつもないオーラを感じる。
「この下に…ボスが…」
しのたくの真剣な姿勢。もちろん、思い出し笑いなどは許されない緊迫した空気だ。
「儀式は…終わってしまったようだね…。」
邪気がすごい。儀式で、力をつけてしまったのだろう。
…その時!
「いたぞ?」
上階から、雑魚共が降りてきた。構える余裕もなく、坂入くんが集団で暴行された。
みーくんらは、次々と捕まり、身動きが取れない。
しのたく、おかたくも殴られ、蹴られの暴行を受けていた。
「おい!やめろよ!」
有馬は腕を振りまくって逃げようとする。だが、力はすさまじく、なかなか離れない。
段々…3人の意識が…遠退いていく。
「坂入くん!おかたく!しのたく!」
みーくんは、火事場のくそ力で、腕を振りほどいたものの、助ける時間もなくすぐに捕まってしまった。
まさに地獄絵図だった。見るのも苦しい。
目の前で、仲間が死ぬ光景…。
「やっと…やっと夢が叶ったのにぃいい!」
みーくんは、泣き叫ぶ。

ほんの…

ほんの一瞬だったじゃないか。

みんなが笑って過ごせた時間…。

有馬は拳を握り、ただ涙を流していた。
こんな時に、覚醒できない。あれは、まぐれだったのか。
3人が、息をしなくなるまで暴行したら、家来たちは3人をどこかへ連れていった。
有馬、みーくんは、その場に捨てられた。
血だらけになった坂入くん、しのたく、おかたく…。もう、助からないだろう。5人集まって笑えたのは、ほんの数分だったなあ…。色々な考えが、みーくんの頭をよぎっては消える。
「酷すぎるよ…。」
みーくんは、涙声でぼそっと呟いた。
有馬は、かすかに頷き、わんわん泣いていた。
みーくんも、しばらく立ち直れないだろう…。暗い階段の踊り場で、立ち上がっては座り、立ち上がっては座りの連続だった。
体育座りで顔を埋め、泣いている有馬は、どう感じているのだろう。
みーくんは、有馬を慰めた。
「まだ…守るべき人がいるよ。」
たとえ返事がなくても、みーくんは話を続けた。



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