俺は家に帰ると
「ただいま〜」
と言った。しかし返事はない。まぁ当たり前といえば当たり前である。なぜなら俺の両親は海外の仕事があり、今は多分エジプトで考古学で興奮してるんだろう。補足だが俺の親は考古学の権威と言われている。自分で言うものだから嘘の気がする。しかし現にそれだけで生活しているから易々と嘘とも言えない。
しかし、体がズキズキと痛む。こんなことになるんだったらもう一泊するんだった。不意にジーンズのポケットに何か硬い物があるのを感じた。シュウに貰った石だった。こうして見ると珍しい。琥珀かなと思った。一応考古学者の息子なので少し位は石については判る。まぁそれは嘘だ。俺は考古学者の息子であって石の事はからきしだ。しかし素人目から見てもそう思う。常識から考えればお詫び程度でそんな高価な物は渡さないが、あいつは違う。なぜならあいつの家は大病院の息子でついでに言うのならレンも証券会社の一人娘である。こうして見ると金持ちの子供であるが三人共親が殆ど家にいない。そう考えるとある意味不幸である。
ちなみにかなり蛇足だがシュウとレンはアイドル事務所から誘いが来る程最高な顔立ちだ。まぁ俺の場合は普通程度の顔だが。しかし料理はプロ顔負けな程上手い。
無駄なこと考えてかなり腹減った。冷蔵庫の中は何もなかった。いや敢えて言うなら美味しい（？）酸素が詰まっている。しょうがないからピザでも頼むか……。そうと決まれば電話に直行し、ピザを頼んだ。
その２０分後、ピザが来た。いやそれでも最近のピザ屋は早いな。
「はい。1000円で〜す」
その時、ピザ屋の人の目が俺のポケットから出ていた石に向けれた。
「あの〜一つ質問していいですか？」
と言う。それに対し俺は
「この石の事ですか？」
と聞き返した。すると
「やっぱあんたもジュエル使いか！」
と叫ぶ。と同時にポケットから俺と似ている赤い石を取り出す。といきなり石から炎が現れた。
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