僕は崩れていく
指先からゆっくり時間を掛けて
その内足も崩れていくだろう
そうなると立てなくなるが大したことはない
崩れた欠片を拾って僕は歌う
そしてどこかがまた崩れていく
ありもしない事を歌って
僕は崩れていく
鼻が伸びる木人形と違って
僕は塵の有象無象となる
形のない思い出を歌にして
僕の目線は下がっていく
空が広くなって
欠片を拾えなくなって
僕はありったけの嘘を
周りに振りまいたんだ
僕は狼少年
泥砂の粒に首が埋まっていく
歌を歌うならなんだっていいのに
僕は大法螺吹きになったのさ
もう声も出せなくなったけど
存在しない幻想を追い求めて
風に吹き飛ばされてくるよ
ラヴソングでも歌いながら