翌日、僕は急いでいた。
自転車を全力でこぎ、ある所へ向かっていた。
どしゃぶり…だったが、天気は関係ない。と思うほど、行くところがあった。
どこかというと、
町の大きな病院。
まさか…あんな事が起こるなんて…。
「じゃあね。」
と言って2人が別れたのは夜6時半。その頃、有馬は元気だった。
しかし、次の日になって、有馬が急に倒れたらしい。僕の家にもすぐ電話が来た。
また…胸の痛みで苦しんでいるのか…。
みーくんは、祈った。
有馬の無事を。
「高橋くん!」
「有馬は…。」
そこにいたのは、有馬の母親。
もう疲れきっている。
「今手術している所。」
「そうですか…。」
有馬…昨日まで、あんなに元気だったのに…。
…いや、違う?
みーくんの目が光る。
有馬は、前もこういう時あった?2回も?
そのひらめきと同時に、どこからか声が聞こえてきた。
『計画…成功?』
空にぃの声だった。
『有馬に…呪いをかけてあった。』
(えっ…。)
みーくんは、言葉に出すのも恥ずかしいので、心のなかで驚いた。
『どうやって…呪いをかけたと思う?』
(…。)
『手紙で、すでに呪いをかけている。』
話は、ほっぺキングダム1〜今まで見たことない?新感覚ファンタジー〜まで遡る。
見たかったら、ほっぺキングダムで検索しよう?
そこに、有馬宛てに手紙が来る場面が書かれている…はず。
そう?そこから、有馬に呪いがかかっていたのだ?
ほっぺエネルギーという力も、全部呪いで貰ったもの。
つまり有馬は、空にぃのおもちゃだったってわけ。
最終的には、空にぃ、おもちゃにやられちゃったが。
みーくんは、絶句。
少しも声が出ない。
「高橋くん?」
急に有馬の母親に呼ばれた。
「あ…。」
「どうしたの?大丈夫?」「はい。」
どうやら、空にぃの話を聞いていたとき、顔色が悪かったようだ。
すると、医者が来た。
「手を尽くしましたが…お亡くなりになられました。」
「嘘だ…。」
みーくん、1人になってしまった。
隣では、有馬の母親がパニック状態になっている。
1人に…しないでよ…。
一筋の涙がこぼれた。
あれからの春休みは暗い日々だった。
包丁を握って、死のうと思ったこともあった。
でも、死にきれなかった。いや、みんなが死んじゃダメって言ってるんだと思う。