テキパキクッキング 2

デフレーター  2010-06-27投稿
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味「レ…レトルトォ!?」
味賀先生は無駄にでかいリアクションを取った。
普通、分かるだろ…
田「銀の袋で、食べるときに茹でるのは…レトルトしかないかと」
味「母さん…俺をだましたね?」
田「お気の毒に。…では、本日のお料理はなんでしょうか。」
味「肉じゃがです。」
田「今までのくだりは何だったんでしょうか。」
味「材料は、こちらを使ってまいります。」
田「…」
味「何ですか田島さん?ご不満でも?」
田「田畑です。いえ…カレーの話しをされてたので今日はカレーなのかと…」
味「ではお伺いしますが、カレーにしらたき、入れますか?」
田「いえ。」
味「カレーに椎茸、入れますか?」
田「いえ。」
味「カレーにじゃがいも、入れますか?」
田「それは入れます。」
田畑は間髪入れずに答えた。
田「お母さんが作るじゃがいもがたくさん入ったカレーが好きだっておっしゃったのは先生じゃないですか。」
味「最近、物忘れがひどいんですよ。」
田「つい2分前ですけどね。…では、早速肉じゃがの方作っていきましょう。」
味「はい。出来上がったものがこちらです。」
田「ちょっ…先生?」
味賀はいきなり完成した肉じゃがを出してきた。料理番組としてあるまじき光景。
田「料理番組ですので…作る過程を見せないとダメなんですよ…それにこれ、スーパーのお惣菜ですよね?」
発泡スチロールのトレイに入り、きちんとラップされた肉じゃが。
何だこの茶番は…
味「そうですか?じゃあ…テキパキ作りますか。テキパキクッキングだけに。」
田「少しも上手くないですよ。」
味「まずじゃがいもの皮をむきます。」
材料の下ごしらえは完璧だった。洗い方、切り方、炒め方、文句なし。順調な滑り出しだ。
味「続いて、水を入れて火をかけた鍋にぶち込みます。」
っておい…正しくは炒めた玉葱が入った鍋に具を入れるんだが…
田「お願いします。」
味「えいやー!」
めちゃくちゃな順番で、具が鍋にぶち込まれる。ついでに、火力が強すぎる。
田「先生、どのくらい火にかければ良いのでしょうか?」
味「5時間ですね。」
田「長すぎませんか。」
味「煮込めば煮込むほど美味しくなりますから…あじゃー!」
味賀のちゃんちゃんこに火が燃え移った。


続く

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