「ダレ?」
「あぁ、ミユキ。なんかタダ券あるから日曜映画行こうって。ユウタやカズも来るらしぃから人数多すぎかと思ったんだけど、なんかどーしても俺に来てほしいって。」
「行くの?」
「ん〜。まぁお前どーせ日曜バイトだろ?」
「うん。」
「じゃあ・・・ん?ユウカそれなに?」
ふと目の先にあったユウカの鞄からなんかはみ出てる。緑色のボード―\r
「オセロ。一緒にやろぉと思って持ってきたの。」
オセロ・・ゲームか・・・・良いこと考えた!!
このままうじうじ考えてたらタイミングのがしちまう。勢い勝負だ!
「よし、オセロやろう。」
「え?」
ポカンとするユウカを引き起こし、対面して座る。
「ただし、負けた方は勝った方の言うことを何でも聞くこと。」
「何でも?」
「何でも!返事は!?」
「らじゃあ。」
ゲームは始まった。なにがなんでも勝たねばならない。頭脳をフル回転させろ。良い手を見付けるまでじっくり考えろ。
かくして―――\r
勝負は一進一退を繰り返したが、後半ユウカのミスが続き僅かな差だが俺の黒がユウカの白を上まった。
「よっしゃあ!!勝ったぞっっ俺の勝ちだぁ!!!」
思わず立ち上がって勝ち名乗りをあげる。