あれよあれよと言う間に始まった第2戦――
勝負はものの5分で終わった・・・
隅の4つが俺の黒、残りすべてがユウカの白・・・・ユウカの圧勝だ。
「な・・・なっ・・・。」
あまりの負けっぷりに言葉も出ない俺。その前でニコニコ笑ってるユウカ。
「私、オセロ得意なんだ♪じゃあ命令だぁ〜あ、命令って一つとは言ってないよね。」
「えっ?ちょっとまて・・」
「一つだけなんて約束してないもん。じゃあ命令しまっす!」
わかった―ユウカの意図が・・・さっきの命令を撤回する気だ・・・おかしいと思ったんだあんなあっさりOKするなんて――でも他は?まさか別れてくれとか―――\r
「コウちゃん。」
「はいっ!」
もうだめだ!
覚悟して目を閉じた俺。しかし、次にユウカが言った言葉はまったくの予想外だった。
「日曜、映画行かないで。」
「・・・え・・?」
目を開けると、ユウカが真っ直ぐに見つめていた。今まで見たこともないような真剣な顔。
「他の女の子と遊ばないで。他の女の子の話なんかしないで。私だけを見て。」
「ちょ、ユウカ?」
「私だけを愛して・・・一生離さないで。」
世界が180度回った。