気になる…
テスト中だと言うのに
斜め前の席の紗耶香ちゃんの行動が
どうしても気になる…
紗耶香ちゃんはクラスのアイドル
可愛いし明るいし
みんなから好かれる人気者。
そんな紗耶香ちゃんの行動が
気になって気になって
テストに集中できないほどだ。
答案用紙に意識を集中させようとしても
視界に入ってくる紗耶香ちゃんの行動…
ああ…気になる…
話し掛けてもいいだろうか…
今はテスト中…
カンニングと思われるだろうか…
しかし
このままでは気になって気になって
全然集中できない…
俺は大きく息を吸い込むと、
周りを見回して、
そっと紗耶香ちゃんの肩を叩いた。
「紗耶香ちゃん…」
「ん?…どしたの?」
「あのさ…」
「うん」
「…ペン回し、やめてくれないかな?集中できないから」