『生きたい・・・』
そう思う時が有る。
もう永くは生きられない・・・と、医者から告げられた時から、
“生”
に執着するようになった・・・
何より・・・彼女を置いては行けない・・・
愛する彼女を・・・
だけど思うのだ・・・もう永く無い自分に、彼女を縛り付けて良いのだろうか?と・・・
だから、言おうと思ったのだ、
『忘れてくれ』
と・・・
なのに、口から出た言葉は、
『忘れないで』
だった・・・
言った瞬間、なんと馬鹿な事を!!と、後悔した。急いで訂正しようと思って、顔を上げた時、君はにこやかに笑って居た・・・
だから・・・
訂正出来なかったんだ・・・