曖昧なモナド

となりのトトりん  2010-07-03投稿
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私と言うものを
構成している単子(モナド)は

幾つもの臓器と
血液を不定期に汲み上げるポンプを
雑多に構築している

上肢は整い
下肢も一通り満足に揃う

それでもなぜ
優しくなれず
卑しく
憎しみ
悲しみ
呪うのでありましょうか

胴体もあり
目も見え
言葉も吐き出し
耳も貴女の心音を聴こうとする

それでもなぜ
思いやれず
虚しく
哀しく
慈しむことなど決して出来ず
求めるのでありましょうか

綺麗ではないにしろ
整いながらも
私というモノを構成しているモナドは
唯一の心を不完全にしてしまう
それが誰の責任かなど問題ではなく
欠けてしまっている下弦の月のように
妖々しくふらついて
不明確に溶け込んでしまうことへの
不安と曖昧な証明が

また一つ私の中に新たに作られたことが
私を非常に逼迫させる


上肢は整い
下肢も一通り満足に揃う

胴体もあり
目も見え
言葉も吐き出し
耳も貴女の心音を聴こうとする

それでもなお
誰に何も与えられないことが
与えられるだけの私というモナドを
より妖々しくふらついて不明確な曖昧に
溶かしてしまう



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