僕はフラフラしながら
さっ公衆電話に行くか
※携帯電話のない時代
と呟いた
男も成瀬さんも
僕の意図がわからず
唖然としてる
僕が少し歩き出してから
男が我にかえったようで追い掛けてきた
僕を蹴りつけ怒鳴った
お前
自分で自分を
(スパナ)で殴って
何をする気や!
僕の突飛な行動に
男は不気味さを
感じはじめたようだ
僕は笑いながら
冷酷に答える
お前(成瀬さんの彼)が俺をスパナで殴ったって警察に電話するのさ
…男は動揺した
僕は知っていた
社会的な立場がある
人間はどんな些細なことでも警察沙汰は
嫌がることを…
男は精一杯強がった
警察ではお前の嘘なんて直ぐに見破るさ
僕は笑うしかなかった
無理だねぇ
俺が言い張る限り
俺は県外からきた
真面目な進学塾の生徒
でお前は
中学生と付き合う
変態としか
警察は見ないさ
中学生の女性を巡り
会社専務と中学生男子が喧嘩か…笑えるね
僕は勝ち誇ったように
男に命令した
お前のことを
警察に連絡するかは
成瀬さんと相談するからお前は消えろ!
〜続く〜