暑い夏がきた
彼は、いつもみたいに公園でいた
彼は、頼みを叶える商売をしている
だが、普通の人間は彼に頼らない
何故なら、彼は人間ではないからだ
彼は、強い力を持っている
そんな彼に頼る人はすごく困っているか、人間ではないかのどちらかだ
「あのォ、頼みがあるんですけど聞いてくれませんか?」
気配がなく現れた女の子は、人間ではないらしい
「何で俺に?」
「強いと聞いて・・・守ってほしいんです!」
「そんな事言われてもねェ」
「どうしてですか?」
「暑いから」
「ひっどォ〜い!人が困っているのに見捨てるの!」
大人しく見えて気が強いみたいだ
「おいおい、落ち着けってば!」
「落ち着けないわよ!」
「分かった分かったから、頼み事ってなんだよ?」
「私、悪い人に追われてるの。だから、助けて」
「何で追われてるんだよ?」
「私には、すごい力があるの。それを狙われてるの」
「知ってる人だったりする?」
「うん、ずっと一緒にいたから。彼優しかったから彼に限ってないだろうなって思ってたの。なのに偶然聞いたの。私の力がほしいって」
「それだけ?」
「ひっどォ〜い!」
「ひどいのは君だろ?リイヤ」
「ダーク・・・」
現れたのは全身黒色で、マントをしている男だった
「どうして逃げるの?すっごく傷つく」
「嫌だ」
「おいで」
グイッ
「嫌っはなして」
「女の子をムリヤリ引っ張ったら駄目ですよ?」
「誰?関係ないだろ。リイヤをはなせ」
「嫌だね。オッサンには返さない」
「君命知らずだね。消えてもらうよ」