メインレース?

まつ  2010-07-04投稿
閲覧数[601] 良い投票[0] 悪い投票[0]

『山本くん、ついにジョッキーになったわけだけど、目標をきかせてもらえるかな?』

記者の質問が修にとんだ。
『当然、父を超えることです。』

記者の質問が集中する。

『お父さんは平成最初の名ジョッキーと呼ばれたけど、修くん的にはやっぱり尊敬はしてるよね?』

『…尊敬とかそういうものは無いです。逃げてしか勝てないジョッキーなので超えるのは簡単かなと。』

会見場が一瞬、静けさに包まれたが、それでも会見終了まで修にだけ質問が続いた。

新人ジョッキーの会見なんてそんなもの。とにかく話題性のある二世ジョッキーに質問が集中する。

修の父は通算三千勝、リーディングジョッキー26回、キングジョージ制覇など輝かしい実績を残して5年前に引退し、現在は調教師として活躍する山本誠二だ。
毎年数人の新人がデビューするジョッキーの世界。しかしその中で年間百勝、G1制覇など一流のジョッキーになるのはせいぜいひとりかふたり。そんな世界でいきなりこのハンデはでかい。
しかも修は実力もある。その事は競馬学校時代にいやというほど見てきた。

でも、負けられない。もう負けたくない。絶対に…

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 まつ 」さんの小説

もっと見る

スポーツの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ