俺はいた
大きな木の下に
俺はどうして記憶がないのか
今までのものすべて消えてしまった
大切な忘れてはいけない記憶
なんとなく分かること
その記憶の中に大事な君がいたこと
記憶と共に君はいなくなってしまった
記憶は今どこに行ってしまったのか
そんな事をボンヤリ考えていた時
「陸夜、そんなところで何してるんだ?」
彼は俺の親父らしい
こんな事も思い出せないなんて、とても辛い
「外の空気吸ってただけだよ」
「そうか。みんな集まってるから早くきなさい」
「分かった、今いくよ」
今日は俺の誕生日らしい
家につくと、たくさんの人がいた
お母さんらしい人と友達だという人達
「いくぞ、せ〜の」
パパパパーンッ
「お誕生日おめでとう!陸夜!」
「おめでとう!」
「これで15さいだな!」
「ありがとう!嬉しいよ」
「プレゼントもあるんだぜ」
「この漫画って」
「陸夜が読みたかった漫画だろ?」
「うん、すごく嬉しいよ!ありがとう」
プレゼントを渡し終わった
ちょっと話をしていた時
「おじゃまします。遅れてごめんね」
突然一人の女の子が入ってきた
彼女が入ってきたとたんに、みんながざわめいた
「?」
「お前来れるようになったんだ?」
「うん、誕生日はいつも祝ってたし」
「そうか。誕生日だしな」
「陸夜君お誕生日おめでとう!由衣です。覚えてくれたら嬉しいな」
彼女をみた瞬間、なんだか懐かしい感じがした
ずっと一緒にいたかのような懐かしさがする・・・