僕と彼女の出会いは
ジョンとヨーコの
出会いと同じだった
そしてそれは
僕の口癖でもあった
そういえば
いつかの夏の夕暮れに
彼女が描いた絵を
二人でけなし合って
笑っていたっけ
今でも僕は憶えている
彼女のお薦めの小説
僕は全く読む気には
ならなかったけれど
僕のお薦めの小説
彼女は読んで
くれたのだろうか
ねえ、いま僕の後ろで
どんな音楽が
かかっているか
君は知っているかい?
ねえ、いまだに
僕の後ろでは
こんなにも雨が
降っているんだ
なあ、笑えるだろ?
僕と彼女の出会いは
ジョンとヨーコの
出会いと同じなのに…