この小説には3ヶ所間違いがあります。
その間違いを探しながら読んでみてください。
「もしもし、隆司?私…今静岡の○○ってとこにいるんだけど…やばい…殺されるかも…助けて…私の所に来て…」
幼なじみの唯からこの奇妙な電話がかかってきたのは、夜11時のことだった。
声の様子からしても冗談とは思えない。
俺は何となく危険な予感を覚え、
車を走らせた。
唯は今都内の女子大に通っている。
小さな頃から家族ぐるみでよく遊んでいた。
いつも明るく快活な唯が今、危険にさらされている。
否が応にも唯の元に向かわなければならない。
俺は東京から静岡へ向かう高速を走っていた。
信号待ちをしていると、ラジオからニュースが流れてきた。
「今日の夜8時頃、首都高速○○線で自動車同士の追突事故があり、乗っていた吉原唯さんが、亡くなりました。」
「え…」
思わず耳を疑った。
「唯が…?」
ラジオによると、唯は夏休みを利用して大学の友達の男女4人で車で静岡に旅行に行く途中だった。
友達が運転する車に乗って高速を走っていたところ、後ろから車が猛スピードで突っ込んできた。
慌てて避けようとしたが間に合わず、前方の車に衝突したという。
ショックだった。
あまりにも突然すぎる唯の死。
思わず涙をこぼしてしまった。
「…待てよ…じゃあ…あれは誰だ…?」
唯が事故に遭ったのが夜8時、唯から連絡があったのが11時…どういうことだ…?
考えながら走行していると、前方から1台の車が猛スピードで車線を逆走してきた。
「うわぁ!?」
俺はとっさにハンドルを右に切ったが…間に合わなかった。
凄まじい衝突音とともに、意識が遠退く…
「やっと来てくれたね。」
目を開けると、唯が微笑んでいた。
「唯?…ここは?」
「死んだ後に来る所だよ。」
唯の笑顔はどこか不気味だった。
「死んだ…?」
「私、隆司のこと好き。だから、私の所に来てほしかったんだ。…私と同じ方法で。」
「何を言って…」
俺の顔は恐怖で歪んだ。
「隆司なら来てくれると思ってたよ。だから、死んだ瞬間にメールしたの…よかった、来てくれて。これからはずっと一緒だよ!」
「…!」
俺は逃げようとした…が、唯の冷たい手が足を掴んで離さない。
終わり