ウイングボーイズ〜未来に羽ばたく男たち〜 6

長崎サムライ  2010-07-18投稿
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博多から約一時間半かけて長崎駅に到着した。

気がつけばもう昼すぎだ。腹ごしらえといきたいところだが、まずはウイングスの球団事務所に挨拶に行かなければならない。

勝利は駅前に客待ちしているタクシーに乗り、ウイングスの球団事務所へと向かった。

タクシーの中では中年の運転手が勝利に尋ねてきた。

「しかしウイングスの球団事務所に用があるなんて、あんたもしかしてプロの選手かい?」

勝利はとりあえず

「あぁはい」

と少々自信のない返事をした。

それを聞いた運転手は

「あ〜そうやったとね。いや〜オイも根っからのウイングスファンたい。」
「そ、そうなんですか…」

「そういえば、あんた名前なんていうと?」

「完風と言います。来年度からウイングスでプレーすることになったんです。」

「じゃあ、前はどこにおったと?」

「ブラックキングスです。」

すると運転手は急に血相を変えて

「ブラックキングス!?オイはあそこが一番好かんっさ!」

「そ、そうなんですか…」

まさかタクシーの中でも気まずい雰囲気になるとは勝利も予想しなかっただろう。

球団事務所はまだ遠い



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