タウンキーパー 11 〜ミーティング開始〜

るー6  2010-07-19投稿
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「…ダメだったかな…頷いたようにも見えたけどな。」
小言のようにつぶやいて、仕事の準備に取り掛かった。
すると、みずきから、メモがこっそり手渡された。
みずきの方を見る河内。
口パクで、
『読め』
と言っているようなので、読んでみた。そこには、
「よかったじゃん」
と書かれてあった。
河内はみずきの優しさに思わず笑みを浮かべてしまった。
みずきも、それを見て笑っていた。

午前9時になった。原田によるミーティングが始まった。
「おはよう。」
「おはようございます。」「今日は全員、谷塚駅前商店街の再開発計画に取り組んでもらう。ペアごとに、決められたエリアの住民を説得してほしい。外回りになるが、頑張ってくれ。」「はーい?」
みずきと、河内が子供のように返事した。
そう、商店街を変えるには、当たり前ながら、商店街の住民を説得しないといけない。再開発に反対する人も、もちろん少なからず出てくるからである。

五人は、さっそく仕事に取り掛かった。
大山と河内のペアは、商店街でも駅前のエリアを担当する。
河内は話し掛けようとしたが、大山は相変わらずツンケンしている。
でも、昨日みたいに、感想を書かせたりしない。河内は、口を開いた。
「大山さん…。僕もついていっていいんですか?」
大山は、
「調子に乗らないでよね。」
「調子になんか乗りませんよ。この仕事好きですから…。」
大山は、初めて笑みを浮かべた。
「あなたって人は…。」
「え?うざいとでも言いたいんですか?」
「ま、そういうことにしとくわ。」
2人がむかったのは、
『おもちゃの滝川』
という店。
かろうじて営業している店だ。客はもちろんいない。「すいません。」
大山は、なかへ入っていった…。
河内も、急いで後を追った。

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