ここに来る前と、来てからを合わせればもう3週間近く学校に行っていない。
幸い、日頃から結構予習はする方だったから、勉強はそれほど遅れてはいないだろう。
学校の友達も不審に思ってるかもしれない。
なにせ、担任にすら言っていないどころか、連絡も入れていない。
葬儀も集まったのは親戚だけで、その用意は母方の親戚である直井家がしてくれた。
父方は、兄弟がおらず、祖父母ももういない。
といっても、直井家も従兄弟とその親である母さんの兄しかいないんだけど。
そうこう考えてるうちに荷物のチェックができた。
部屋を出た。
ワンダの入り口にノックさんがいるのがわかった。
「今日朝はヒマだからよ。送ってってやるよ。」
ノックさんが笑う。
「ありがとうございます。」
ノックさんの車に乗り、ワンダを出発した。