デジログ使いと翁の鍵 第21ログ―教師―

白山こっこ  2006-08-30投稿
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第21ログ―教師―\r

ランザの発言に零太は柄にもなく本気で驚く。
「パートナー!?あいつがっ!?」
―間違いないです。彼から感じたオーラはそれの物でした。別に零太殿を目標にしてる訳では無い様ですけど…―\r
ランザ(しつこいようだが左手)は悩むような素振りをした。神経は零太のものなので手を変な方向に折られると痛いのだが、喧嘩で何度か外しているので慣れていた。
慢性かよちくしょう…
「…とにかく、話がどんなものであれ気を付けるにこしたことは無い、って事か…かったりーなあ…」
時間はアッと言う間に過ぎ、指定された放課後へ。仕方がないから、と零太は会議室に向かう。
丁度色々考え事をしていて頭は五感を正常に動かせていず、少し足取りが遅い。
(目標じゃ無いんなら、呼ぶ意味が他に有る筈だ。まさか今更注意じゃあるまいし…いや、あいつの場合大変な事でも無い限り俺に会いたがる筈もねぇか…じゃあなんで)
堂々巡りを続けた思考は、歩いている最中に途絶えた。
「うおっと!?」
「ああ!?」
正面から思い切り誰かにぶつかり、その人物が持っていたと思われる書類がパラパラと落ちる。
これは拾うのを手伝わされるパターンだ。くそ…会議室目の前じゃねぇかっ…
「あぁ、もう…誰ですか、こんな所で?避けもせずぶつかるとは…
って、赤岸君?」
「げっ、一神!」
ぶつかったのは、
零太の思考上この学校内危険人物トップ2(トップは栽流)の、
化学分野教師
兼、
我がクラス担任、
一神 唯(イチガミユエ)。
パーマ掛かった短い髪にこの名前で再々女に間違われるが列記とした男性教師。
「こら、仮にも担任の名前を呼び捨てにするもんじゃありませんよ♪」
何故楽しそうなのか理解不能だ。
落ちかけた眼鏡を戻し、如何にも「手伝わないとお仕置ですよ?」といった目で見てくる。
だから嫌いなんだよ、この教師…
「俺としては早く通りたいんスけど」
「許しません☆」
同じ敬語なのにランザよりかなり質が悪く聞こえる。
何故ならこの教師、
零太を叱る事の出来る唯一の存在だからだ。
いや、一応は友莉葉も叱る事はあるが。
「ほら早く、拾って拾って☆」
くそ…
自分こそしろってんだ、一人立って見下しやがって…
「…終わりました」
「上出来です」
「じゃあ通して」
「待ちなさい」

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